沈まぬ太陽

サードボックスの岡田吉弘です。

夏もお盆が終わり、少しは暑さも和らいだかなと思うこの頃です。

昨年の今頃はというと、私はカブレに苛まれておりました(><)。おそらくお盆の墓参りで、お墓周辺の草むしりをした際に、カブレの木々に触れたのでは?と推測していますが、確かな原因は不明。汗をかく時期にカブレは結構しんどいものでした。

それに加えて、サードボックスメンバーも多く参画してくれた総務省・地域ICTクラブの立ち上げがちょうど夏の時期でしたので、昨夏は、忙しい夏だった記憶があります。

今年は、というと、お盆はフツーに休みました。Amazon Prime Videoで、映画鑑賞をひたすらつづけるというかなりのんびりの夏休み。何か用事があって、外出する以外は、ホントにずーっと映画やドラマを見ていました^^

その中で時間をかけて鑑賞したのが、提題の「沈まぬ太陽」です。

『沈まぬ太陽』しずまぬたいよう)は、1995年から1999年に週刊新潮で連載された山崎豊子による3編に亘る長編小説である。日本航空と、実在する同社社員で同社の労働組合役員である人物の体験に基づいて脚色、再構成されたフィクション社会派作品。wikipediaより

過去に、沈まぬ太陽は小説も読みましたし、映画も観ました。今回は、全20話あるWOWOWにてテレビドラマ化したものを鑑賞したのです。20話ですから、ぶっ続けで見ても時間を要する大作です。

主人公は恩地元で、国民航空(モデルはJAL)の従業員。労働組合委員長を半ば強引に押し付けられるのですが、委員長として組合のために会社の経営層とバトルを繰り返したあげく、カラチ、テヘラン、ナイロビと左遷人事にあいます。僻地勤務は、通常二年までと会社の規約で定められているにも関わらず、約10年もの間、カラチ、テヘラン、ナイロビと異動を繰り返します。この間のひたすら信念をまげない主人公の姿や、家族とのやりとりは、グッとくるものがあります。

これに比較して、主人公の同期であり、共に労働組合の副委員長をつとめた行天四郎は、恩地氏とはまったく逆のエリートコースを歩んでいきます。出世のためなら手段を選ばず、国民航空の役員にまで上り詰めるのは、会社の経営層とウマクやった結果です。

恩地氏と行天氏のやりとりだけでも、それはそれはすさまじいストーリーです。

映画では描写がなかった(と記憶している)点で、ドラマで面白かったのは、この二人の妻の対比。恩地氏の妻は、「(心配をしながらも)恩地氏の納得のいくような生き方を支える」のに対し、行天氏の妻は、「(心配をしながらも)行天氏の会社での出世を支える」ように描かれています。

また、ドラマでは、最後の最後のシーンに恩地氏と行天氏の手紙のやり取りがあるのですが、ドラマが進行するにつれ対立を激化していく2人の関係に、どこか救いとして描かれています。

『沈まぬ太陽』の内容は、映画(所要時間:約3時間20分)で観るのにも、エネルギーが必要な大作です(ましてや、ドラマ20話や長編小説となるともっともっと必要)。特に、日航機墜落事故後の対応や、遺族の方々の描写は、本当にいたたまれない気持ちになります。そして、個人の志か、組織の論理か、というテーマは、社会人として生きるすべての人たちが直面する共通のテーマであるからこそ、ぜひ多くの人におススメしたい作品の一つでもあります。

沈まぬ太陽ドラマ・・・ https://www.wowow.co.jp/dramaw/shizumanu1/

以上とても簡単ですが、レビューでした。よい週末を!!

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