サードボックス岡田吉弘です。みなさん、こんにちは。
本日(2018年1月29日朝刊)の中國新聞の記事に、神奈川県警が導入検討しているシステムについて書かれていました。ずばり、人工知能(AI)で犯罪発生を予測して、取り締まりを行う新システムです。
https://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=405852&comment_sub_id=0&category_id=256
神奈川県警はAI活用によって、「連続発生した事件の容疑者が同一かどうかを分析したり、容疑者の次の行動を予測したりするほか、事件事故がおきやすい時間帯と場所を確率で示すシステムの構築を目指す」とのこと。
このようなシステムで有名なのは、カリフォルニア大研究チームとロサンゼルス市警が共同で開発した「PREDPOL」と思います。過去の犯罪情報や、街灯の数、飲食店の営業時間などなどをもとにして、犯罪発生パターンを解析。予測結果を基にして、巡回経路を決めたり、防犯カメラの設置の判断材料として利用するとか。
ロサンゼルスでは実証実験を行った19週間で、犯罪が半減した、との結果があるようです。
一方で、これには中國新聞の記事にもあるように、人権侵害など新たな差別を生み出す可能性が指摘されています。つまり、この予測にはバイアス(偏見)があるのではないか、という指摘で、例えば、「あの地区は、こういう歴史背景があるから治安が悪い」「あそこらへんはこういう人が住んでいるから危ない」という住民間のバイアス(噂レベル)を、アルゴリズムによって正当化してしまうという懸念です。
新たな技術として期待されるAIですが、同時にテクノロジーは両刃の剣であり、倫理や法律などさまざまな視点で今後も議論が必要です。ただの雑感です。失礼しました。
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